Tag Archives: 意匠写真

  • 0

Focus

Tags : 

意匠写真のパンフォーカス(CANON TS−Eレンズと OLYMPAS OM-D)

意匠出願において写真での出願はあくまでも図面の代用という位置づけだ。
一般に写真の世界では美しく、芸術的に撮影するためにいろいろなテクニックが使われる。
意匠写真では図面の代用であるから形状を特定することが最優先される。
影は極力出ないようにして、隅々までピントが合った写真を撮影するということだ。

さて本題である、パンフォーカスにするためには被写体から十分に離れて撮影すれば良い。
しかし、離れれば離れるほど写真のエッジが甘くなってシャープな画像にならなくなってしまう。
昔からブツ撮りのプロの必須のレンズと言えばこのチルトシフトレンズである。
(写真はWASSOで使っているレンズ、単焦点なのに定価20万円前後)

このようにレンズの首が折れて奥行方向の被写体深度が稼げる便利なレンズだ。
原理的には大雑把には次のような感じになる。

しかし最近は被写体深度をずらしながら撮影できるカメラがある。
オリンパスのOM-Dシリーズなどだ。
先日WASSOでも1台導入して実験してみた。

OLYMPUS ミラーレス一眼 OM-D E-M5 MarkII 12-50mm EZレンズキットブラック E-M5 MarkII 12-50mm EZ LK BLK E-M5MarkII1250LKBLK

チルトシフトレンズ単品の費用でレンズセットが購入できてしまうのだからすごい。
使い方は被写体の先端から少し奥にピントを合わせて撮影間隔(被写体深度の間隔)を設定すればあとはカメラが自動的にピントをずらしながら撮影してくれる。
OM-D EM-1markIIではカメラ内でパンフォーカスの合成までやってくれるが、購入したカメラはEM-5markII.
撮影した写真をPhotoshopに取り込んで合成作業を行う必要がある。

枚数が多いのでここでは最初のカットと最後のカット及び合成写真を紹介する。


最初のカット

最後のカット

被写体深度合成の写真

チルトシフトレンズで撮影したもの

どうだろうか、かなり良い結果が出ているのではないだろうか。
ただこれはインターバル撮影しているので被写体が揺れてしまうようなものには残念ながら使えない。
意匠写真の撮影では吊って撮影するケースも多いので厳しいかもしれない。
またあくまでも合成写真なのでつなぎ目がずれてしまったり、撮影間隔が長いとピントが合った部分とボケた部分が交互に出てしまうこともある。
やはり使いこなすには慣れが必要だろう。
時間がない時はやはりチルトシフトレンズを使ったほうが楽かな。

 


  • 0

意匠写真の補正

Tags : 


外内出願 意匠写真の救済加工


海外から日本へ意匠出願を行う場合は、日本の代理人が依頼を受けて出願の代理を行うことになる。
しかし、審査がなく登録される欧州共同体などでは物品の形状を特定するための方式がゆるいため日本への出願では方式を満たさないものが多い。
優先権主張により出願期限が厳しい物もあるとは思うが、内容を精査して方式に従った修正を施したうえで出願している代理人は残念ながら少ない。(技術的に不可能である、あるいは同一性を重視するという判断かもしれないが。)
ここではそのようなことにならないように出願写真を加工して方式に合わせた例を紹介して外内出願の質の向上に役立てていただきたい。

下の写真はオリジナルのものである。

大きさもまちまちなうえパースが強くかかっており全く整合がとれていない。
最初に外形寸法をある程度調整して並べてみる。
次にイラストレータ等の作図ソフトで6面が整合するラフな外形形状図を作成して写真を整合するための下図を作成する。

直接フォトショップ上で合わせていってもよいのだが、各図を整合させるためにはまず外形形状を確定したほうが後に修正の手間が省ける。
それぞれの写真をイラストレータの下図に合わせて変形させるのだが、最初からワープなどを使って歪ませないほうが良い。

必要に応じて他の面のデータを取り込んで合成することも必要になる場合があるが、ブラシで塗るのではなくあくまで既存の面のデータを移植していく感じで埋めていく方が良い。
つなぎ目はコピースタンプ等で継ぎ目をぼかすと違和感なく出来る。

これらの細かい作業を繰り返すことにより図面と同じ精度の写真に仕上げることが出来る。

写真ではあるが下図を作って調整するというのがポイントだ。

写真やCGなどを加工して使用する場合は審査に図面の基準が適用されるので完全整合させる必要があるので注意されたい。

出願までに時間がない場合でも、最初の出願でアクションがかかることを想定して最低限の手当をしておけば、拒絶、審判査定まで行かずに済むと思われる。

下の写真が完成した状態である。
どこまで追い込めばよいか、参考にして頂ければ幸いである。

引用 D1401799,DM/072563


カテゴリーで検索

アーカイブ

Patent Designer’s Note

意匠図面、意匠写真の専門家という立場でより掘り下げたデザインの話、知財の話、気になる情報を書き留めます。