建築物・内装の意匠登録4

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建築物・内装の意匠登録4

今回不動産は初めて意匠権の保護対象となったと説明したが、
実は材料を工場で加工して現場で組み立てるものは「組立家屋」としてすでにかなりの数が意匠登録されている。
大量生産できて移設可能であることで「組立家屋」は動産であるという解釈である。
現在は個別設計のものでも工場でプレカットは当たり前なのでかなり曖昧な基準だ。
従って鉄筋コンクリートの建物は保護対象から外れていたのだが、出願図面上では組立家屋でも鉄筋コンクリートでも差異はない。

これらは、J-Platpatで検索するとすでに1384件の登録例があるので詳細な内容や作図方法などは参考になると思う。

建物自体かなり大きなものであるが、出願図面のサイズは小さいのでかなり簡略化する必要がある。詳細は先願を参考に対応すると良いと思う。
ちなみに登録例の10件前後は私も作図担当させていただいている。

過去には一般的な住宅に著作権があるかどうかを裁判で争われたケースも有る。
平成 16 年 9 月「グルニエ・ダ イン事件」ではグッドデザイン賞を受賞した建物のデザインに著作権があるかどうか争われたが、判決では著作権は認められなかった。
この事件を契機に「組立家屋」として意匠登録する物が増えたと言われている。

有名建築家が設計するようなデザイン性の高い建造物は、建物の著作物となりうるのであるが、グレーゾーンのものは今回の法改正で登録して堂々と権利主張できるようになる。ただ、建材などは従来から数多く意匠登録されていて、建造物の多くはそれらを利用している。
出願に際してはそれらが意匠の要部と認定されないように簡略化したり権利除外する(部分意匠)などして作図するよう気をつけなければならない。

以下に参考となる広報(J-Platpat)をリンクしたのでご参照いただきたい。

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/DE/JP-2018-028030/6DD8808017550FC451F1507142821B3DC95073E9E0CE3F6A5A9EA18D4A4BD567/30/ja

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/DE/JP-2018-003999/D22C699D3532AC1B34B1C34EC97FC51E39DFD018F1FBF41528D8D58884CF01B5/30/ja

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/DE/JP-2018-004201/85886BAF35F01C1313700F46C950AF580100E650D495FC9A34E796A3A8E9E81D/30/ja

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/DE/JP-2017-027322/530BF7EBC095EBB2AE3C1DAA2801306B778E33DA476B2C55FF5DACF6ECD2A444/30/ja


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